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岩手/すず竹おむすび小ざる(持ち手つきおしぼりざる)
ー岩手県鳥越地区のすず竹細工ー
岩手県鳥越地区は、青森県との県境にほど近い二戸郡一戸町の山あいにあります。ひっそりとした地域ですが、平安時代から1000年以上続く竹細工の有名な産地。自生する良質なすず竹を使い、丈夫で実用的なすず竹細工がなされてきました。しかし、プラ製品の台頭・生活スタイルの変化などによる需要の低下から生まれた後継者不足の問題に加え、2015年頃から岩手県全域ですず竹が開花し一斉に枯れるという現象が起こり、原材料のすず竹を確保することが難しくなってしまいました。120年に1度と言われる竹枯れは、長年竹細工を作り続けるおばあちゃん・おじいちゃんにとっても経験のない事態。しかし、この伝統的なすず竹細工を絶やすまいと、山を丁寧に歩き、わずかしか取れない竹を使い、細工を続けてくださっています。
ーすず竹おむすび小ざる(持ち手つきおしぼりざる)ー
すず竹で編まれた手のひらサイズの小さいおしぼりざるです。 両サイドに持ち手があるかわいらしい形です。現代生活において布のおしぼりを使うことが少なくなっていますので、当店では「おむすび小ざる」として提案をしています。軽さのある竹細工は、陶器ばかりの食卓に加えるとグッと華やぎます。小皿の代わりとして、おむすびやパン、ミニトマトや枝豆などを乗せてお使いください。陶器のように割れる心配もありませんのでお子さま用にされるのも良いですし、お客様用としてお茶菓子を乗せても喜ばれます。
ーサイズ(外寸) / 重量ー
約15cm×11cm×1.2cm/25g
上記のサイズはあくまで目安です。自然素材を使い、ひとつひとつ手作りのため、表記サイズから2-3cm前後するものもございます。ひとつひとつの形・風合い・色味も異なります。 写真とやや味わいが異なること、予めご了承いただいた上ご注文下さい。
ー容量(目安)ー
おにぎり1〜2つ。パン小1つ、または1切れ。ミニトマト10個程度。枝豆ひとつかみ。
ー使い方ー
おにぎりやパンを直接ざるに入れてお使いいただけます。 入れる具材に応じて、クッキングシートや経木を敷いてお使いください。(敷いていても、編み目から水分が生じる場合がありますのでお気をつけください。)使い終わったらたわしなどで洗い流して、よく乾かしてください。洗剤を使っても良いですが、よく洗い流してから、直射日光の当たらない風通しのよいところで十分乾かしてください。
すず竹は竹表皮の光沢、心地よい手触り、丈夫さが特徴です。徐々にあめ色に移り変わっていく経年変化も楽しみのひとつ。つかいこんであめ色に変化してもなお、水洗いすると表皮がつやを帯びるというほど優秀な素材です。
ーお取り扱いについてー
●ささくれや破片でお身体や衣類などを傷めないようご注意ください。
●できるだけ戸棚などにしまいこまず、風通しのよい場所で保管してください。
● 保管は、日光を避け、湿気の溜まらない、高い場所がオススメです。
●水や雨に濡れたら乾いた布で拭き、風が通る日陰や室内でよく乾かしてください。
●ほこりが溜まらないようにブラシなどで定期的なブラッシングもオススメです。
ー良いものを大切に使う生活にスタイルシフトするー
日本人のDNAにはもともと循環型社会に適合しやすい因子が刷り込まれているといわれています。その起源は縄文時代に遡ります。青森県の三内丸山遺跡では、人々は森林生態系の一員として生活・文化・信仰を発展させ、2000年もの間、数百人の巨大集落を維持・形成してきました。江戸時代、江戸では木材はもちろん、し尿に至るまでリサイクル・修理が実践され、限りある資源を最後まで使い切り、土に戻す社会のシステムがありました。身近な天然素材である竹も古くから様々な形で活用されてきました。竹細工は、明治から昭和に至るまでは農家の副業として栄えていましたが、戦後の石油製品の普及により一転してすたれる傾向になりました。戦後80年近く経ち、今何が大切かが問われています。